(あるきだす言葉たち)実梅 沼尾将之

有料記事あるきだす言葉たち

[PR]

 ■実梅(みうめ)

帯刀のやうに傘持つ万愚節

花びらを敷き詰め潦(にわたずみ)乾く

春光に鴉(からす)と鳶(とび)を見分けたる

春雨を肩より払ふ離れよき

水に味あること春の嵐止み

鳥の恋体温計に耳澄まし

うぐひすの縄張にゐる電話かな

解体の風呂のタイルや亀鳴けり

永き日の棚の下段にナポレオン

ここから続き

雨脚…

この記事は有料記事です。残り120文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

連載あるきだす言葉たち

この連載の一覧を見る