(書評)『非国民文学論』 田中綾〈著〉

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 ■「おそれかしこまる」心理を読解

 非国民文学の概念は、国民文学(吉川英治司馬遼太郎ら)と対峙(たいじ)する意味か、あるいは非国民とされた文筆家や作品の内容を指すのか、に二分される。著者は後者として捉える。あえて「反戦の文学」といった評価軸とは一線を画して論を進めている。

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 帝国臣民としての兵役…

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