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伊東潤『茶聖』(幻冬舎)
■<歴史・時代>文化の力で世を動かすには 文芸評論家・末國善己
千利休が切腹した理由は、これまでも多くの作家が描いてきた。弟子たちの視点で利休切腹までを追った『天下人の茶』を発表した伊東潤が、新たに利休に挑んだのが『茶聖』である。
豊臣秀吉と手を組んだ利休は、茶の湯を使って天下を静謐(せいひつ…