(書評)『なぜならそれは言葉にできるから 証言することと正義について』 カロリン・エムケ〈著〉

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 ■人間的であろうとするために

 暴力を受けた人は、自分の身に何が起きたのか、理解することができなくなる。「自身との関わり方と世界との関わり方という二重の意味」で、その根幹を揺さぶられ、沈黙を余儀なくされる。加害者は、被害者の沈黙を望み、その犯罪の痕跡を消し去ろうとする。

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 様々な戦地を取材してきた…

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