(時代の栞)「情と理」 1998年刊・後藤田正晴 政と官のあり方は

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 ■官邸主導が完成、官の意欲そぐ

 ――あれから、堕落してね。

 1986年、首相官邸。後藤田正晴官房長官からそう言われ、首席内閣参事官として着任あいさつに赴いた古川貞二郎さん(85)は最初、意味がわからなかった。

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 初対面は20年前、旧厚生省から警察庁に出向したとき。後藤田氏は次長だった。あれか…

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