(売れてる本)『線は、僕を描く』 砥上裕將〈著〉

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 ■水墨画めぐる青春求道小説

 まさか水墨画をめぐる小説が、これほどまでに心をゆさぶる物語であるとは思いもしなかった。題名をいまいちど確かめてほしい。「僕は、線を描く」のではなく「線は、僕を描く」。主語は水墨画にあるのだ。

 大学生の僕、青山霜介(そうすけ)は、巨大な展示場でパネル運びのアルバイトを…

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