(書評)『緋の河』 桜木紫乃〈著〉

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 彼の名前は平川秀男。愛称はヒデ坊。戦時中に生まれた彼は身体が小さく、物心つく頃から「こんまい子だ」「めんこい顔だ」といわれて育ち、同年代の子には〈なりかけ、なりかけ、女になりかけ〉と囃(はや)された。戦後復興期の北海道釧路。『緋の河』はここで生まれた少年の少しばかり…

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