(日曜に想う)国を超える通貨が問うものは 編集委員・大野博人

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 冷戦体制が終わりを迎えた30年前、独裁政権が崩壊しつつある東欧の国々で奇妙な経験をした。たとえばタクシーの運賃を米国のたばこマールボロで払うことができた。短い距離なら1箱、遠いと1カートンという具合。

 人々はもはや自国通貨を信用せず米ドルやドイツマルクを求めた。その補完としてマールボロも通貨にな…

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