X利用者離れ加速 EUで1千万人減、「政治利用」とマスク氏批判も

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ブリュッセル=牛尾梓

 起業家イーロン・マスク氏が所有するX(旧ツイッター)の欧州連合(EU)域内での利用者数が、今年3月までの半年間で約1千万人減ったことがわかった。トランプ米政権で政府効率化省(DOGE)を率いるマスク氏が、Xを政治目的で利用しているとの批判が高まり、利用者離れが加速している。

 EUが利用者保護のために半年に1度提出を義務づけている「透明性リポート」を、同社が1日までに発表し、明らかになった。発表した報告書によると、EUの27加盟国で、昨年10月~今年3月にXを定期的に利用した月間ユーザー数は合計約9500万人。昨年9月までの半年間は約1億500万人で、約1千万人(9・9%)減少していた。

 最も減少が大きかったのがフランスで270万人減。ポーランド(185万人)、ドイツ(136万人)と続いた。リトアニアとルクセンブルクは、利用者の4分の1が減っていた。

 EU域内の利用者数は昨年9…

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この記事を書いた人
牛尾梓
欧州総局|欧州連合(EU)担当
専門・関心分野
国際政治、データジャーナリズム、AI、OSINT
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    藤田結子
    (社会学者)
    2025年5月2日10時34分 投稿
    【視点】

    今週、欧州の院生さんと話したとき、「Xのアカウントはもう利用していない」「なぜまだ使っているのか」と聞かれました。 実際、欧米のメディア・コミュニケーション分野の研究者たちは、Xのアカウントを次々と削除、利用停止し、Blueskyに移って

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