27日午前11時25分ごろ、三重県伊賀市喰代(ほうじろ)で「山に火が入っている」と119番通報があった。伊賀市消防本部によると、田のあぜや林野約8千平方メートルが焼けたが、午後2時ごろに鎮火した。近所の男性があぜの枯れ草を集めて田んぼで焼いていたところ、燃え広がったという。男性は「風が強くなり、消そうとしたが、どうしようもなくなった。ご迷惑をおかけした」と話した。同市では午前中、4~6メートルの風が吹き、午後1時ごろに最大瞬間風速7.7メートルを記録した。

 今年に入って屋外での焼却による火災が多発し、やけどを負った男性が死亡する事故もあったことから、同本部は今月3日、初の「枯草(かれくさ)火災多発非常事態宣言」を出して警戒を強めていた。野焼きは廃棄物処理法で原則禁止されているが、農林漁業を営むうえでやむを得ない場合などは認められている。野焼きをする場合は市条例で届け出が必要になる。同本部は強風や乾燥した日を避けることや複数人で行うこと、その場を離れないことなどを求めている。