孤立出産の末に3児を遺棄した母 たどりつけなかった赤ちゃんポスト
土居恭子
父親が誰だかわからない妊娠を3度繰り返した。誰にも相談できずにひとりで生んだ。
1人は死産。1人は自らの手で命を奪った。もう1人は生後まもなく亡くなった。
殺人と死体遺棄の罪に問われた被告の女(36)は、幼いころから家庭内で孤立していた。
家を飛び出し、風俗店で働き出す。
いつしか「ありがとう」の言葉をくれるホストらに依存していく。
2月、高松地裁であった裁判員裁判の初公判。黒いパーカ姿の被告は事実関係を争わず、「間違いありません」と起訴内容を認めた。
検察側、弁護側の冒頭陳述や被告人質問などから被告の半生をたどる。
四国の地元で専門学校を卒業後、7年ほど介護福祉士として働いた。
その傍ら風俗店で働き始めた。友人からの誘いがきっかけだった。
「交際」相手の店で月30万円費やすことも
2012年に未婚で長女を出…
- 【視点】
本当に、言葉がありません。 ただ、「幼少期からやり直したいと思います」と本人が言う通り、幼少期から障害特性に応じた支援があれば、結果はまったく違ったものになっていたでしょう。 あるいは、大人になってからも介入できる余地は幾度もあったように思
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