なぜ野田元首相が立憲新代表に? 世論の支持と「中道保守」シフト

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松井望美 小林圭 大久保貴裕
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 次期衆院選での政権交代をみすえた立憲民主党代表選で、野田佳彦元首相(67)が新代表に選ばれた。知名度の高さや「中道保守」シフトが好感された。ただ、野田路線は従来の立憲支持層や共産党の反発を招きかねず、野党間の選挙協力につながるかは見通せない。

 枝野幸男前代表(60)との決選投票を制した野田氏は、新代表あいさつで自民党への対抗心をあらわにした。

 「力を合わせて打倒自民に向かっていきたい。挙党態勢で政権を取りにいこう」

 2012年衆院選で民主党下野を招いた「戦犯」の野田氏。代表選では「政権交代前夜」を掲げ、枝野氏、泉健太代表(50)、吉田晴美衆院議員(52)の3氏を退けた。

 なぜいま、「昔の名前」と自…

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この記事を書いた人
松井望美
世論調査部
専門・関心分野
国内政治、外交、世論、教育、文化
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    市原麻衣子
    (一橋大学大学院法学研究科教授)
    2024年9月23日19時3分 投稿
    【視点】

    2017年に前原誠二氏が民主党代表に就任し、党を割ってしまって以来の、中道寄りの党首の誕生となりました。SNS時代になり、ポピュリズムが勢力を拡大させるなか、中道は容易な道ではありません。イデオロギー的な姿勢を見せた方が、固定層からの受けが

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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2024年9月23日19時4分 投稿
    【視点】

     野田佳彦氏が代表となったことで、立憲民主党は日本共産党との選挙協力から距離を置くことになると思います。その結果、立憲が保守層にウイングを広げることになります。 また、野田氏が主宰する政策集団(派閥)「花斉会」には、勉強熱心で政策通の国会議

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