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最高裁「違法」判決後も女性トイレ制限 経産省、トランス女性職員に

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二階堂友紀

 経済産業省がトランスジェンダー女性の50代職員に対し、勤務階から2階以上離れた女性トイレを使わせたのは「違法」と判断した昨年夏の最高裁判決をめぐり、同省が判決から1年以上経っても、トイレ制限を続けていることが分かった。

 専門家は、裁判所のこうした判決は関係省庁を拘束するなどと定めた行政事件訴訟法を踏まえ、「遅くとも半年以内に制限を是正する義務が国側にあった。違法状態だ」と指摘する。

 職員は、男性として生まれ女…

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この記事を書いた人
二階堂友紀
東京社会部
専門・関心分野
人権 LGBTQ 政治と社会
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    曽我部真裕
    (京都大学大学院法学研究科教授)
    2024年9月22日8時2分 投稿
    【視点】

     最高裁が違法だと判断し、しかもそれが大きく注目された以上は、当然、速やかに是正される(された)だろうと誰もが考えていた事案で、こうした後日談があるとは驚きで、報じることに高い価値があります。  判決で認定されていた事案の経緯を見ても、経産

    …続きを読む