静岡県知事選の応援演説で女性に対する配慮を欠いたとも受け止められかねない発言をした上川陽子外相は19日午前、静岡市内で報道陣の取材に応じ、「女性パワーで未来を変えるという私の真意と違う形で受け止められる可能性があるというご指摘を真摯(しんし)に受け止め、このたび撤回をさせて頂きたい」と述べた。発言に対する謝罪はなかった。用意した紙を読み上げ、記者の質疑には応じなかった。

 上川氏は18日、地元静岡市内で開かれた自民党推薦候補を応援する演説の中で、「この方を私たち女性がうまずして何が女性でしょうか」と発言していた。

 上川陽子外相が19日午前、報道陣に述べた内容は次の通り。

 私の昨日の発言についての報道は承知をしております。この発言は、私を古くからご支援いただいている女性支援者を中心にお声がけをさせていただいた個人演説会の最後の発言であります。私自身、2000年の激戦の中で初当選をさせていただきましたが、その際、女性のパワーで私という衆議院議員をうんで、誕生させてくださった皆さんにいま一度、皆さんの女性パワーを発揮していただき、大村知事を誕生させよう、そうした意味で申し上げたところでございます。ただ、私の申し上げました女性パワーで未来を変えるという私の真意と違う形で受け止められる可能性がある、というご指摘を真摯(しんし)に受け止めさせて頂き、このたび撤回をさせて頂きたいと思います。静岡の女性パワーを実感した初当選以来、24年間、女性が新しい変化を生み出すパワーになることを日本中、そして世界中で実感をしております。その思いは初当選以来、全く変わっておりません。むしろ日々、強まっているところでございます。以上でございます。(大海英史、田中美保)