聞き手・本多由佳
我々は、障害のある人と無い人をあたかも分けられるかのように思っていますが、その線引きは実は難しいものです。
文部科学省は、小中学校でのインクルーシブ教育について、通常学級や通級指導、特別支援学級、特別支援学校など「連続性のある『多様な学びの場』を用意しておくことが必要」としています。しかし、国連は2022年、分離された特別教育をやめるよう勧告しました。
幼い頃から分離されると、大人になる過程で「障害者」というアイデンティティーを持つことにつながります。また、障害のある子どもがいる保護者は「なぜ私たちだけが、子どもが学ぶ場所を選択させられるのか」との思いを持ちます。
日本では長らく、障害は「医学…