拡大する写真・図版能登半島地震で盛り土が大規模崩壊した「のと里山海道」横田IC出口=2024年1月7日、石川県七尾市、佐々木凌撮影

 元日の能登半島地震では、盛り土の崩壊で多くの道路が寸断され、救助や復旧などに支障が出た。一方で、対策をすれば被害は防げることを示した災害でもあった。現在地を取材した。

 金沢市と能登半島を結ぶ基幹道路「のと里山海道」の横田インターチェンジ(IC、石川県七尾市)。下り坂になっている出口の側道は、落下したアスファルトが大きくうねって割れ、もとの形が分からないほどだった。

 本線との間は崖のようになり、1台の乗用車が取り残されていた。本線自体も片側1車線分が丸々陥没していた。

 「谷を埋めるために土を盛って固めた盛り土が崩壊したんです。これはひどい」と東京電機大の安田進名誉教授(地盤工学)が語る。1月7日、安田さんらによる現地調査に同行した。

拡大する写真・図版盛り土が大規模崩壊した「のと里山海道」横田IC出口では、残された車の姿もあった=2024年1月7日午前10時1分、石川県七尾市、佐々木凌撮影

 次に金沢方面の入り口の側道を見てみると、小さな亀裂などはあったものの、大きな損壊は確認されなかった。

 「こちらは大丈夫だったか。また崩壊しなくて本当によかった」と安田さんがつぶやく。

 実は、入り口側は2007年の…

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