学校の働き方改革を、教育現場はどう受けとめているのか。研究者グループが小中学校の校長や教員にアンケートをしたところ、改革が行われても働き方が変わっていないと答えた教員が多く、改革の効果を実感している教員が一部にとどまることが明らかになった。

 小川正人・東京大学名誉教授らのグループが、2021年11月下旬から12月中旬に調べた。地域ができるだけ偏らないよう選んだ7県を対象に小学校221校、中学校110校を無作為抽出。校長は小学校87人(回収率39%)、中学校46人(同42%)、教員は小学校651人、中学校480人がそれぞれ回答した。

拡大する写真・図版小川正人・東大名誉教授

 「働き方改革により、ここ1年程度で自身の働き方に変化があったか」を「家庭への持ち帰り仕事」「児童生徒と向き合う時間」「睡眠時間」などの項目ごとに教員に尋ねると、いずれの項目も「変わらない」が最多だった。

東大名誉教授が読み解く 「変化なし」の理由
負担に感じているが、だれかに任せたくはない――。調査では、多くの教員がそう感じている業務があることもわかりました。記事の後半では、学校の長時間労働を長年研究する小川正人・東大名誉教授に調査結果を読み解いていただきます。

 そのうえで、よい影響があった…

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