予算成立にこだわる岸田首相、弱体化を懸念か

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三輪さち子

 新年度政府予算案をめぐる1日の審議は深夜に及んだ。年度内成立が確定する2日までに衆院を通過させようと自民が強行し、野党が抵抗したためだ。誰よりも2日の通過にこだわったのは岸田文雄首相本人だった。

 1日の衆院本会議は、拍手とヤジ、双方が飛び交う騒然とした雰囲気となった。

 「予算審議は円満にやってきたのに、強行するなんてありえない」

 立憲民主党の山井和則氏の衆院本会議での「演説」は、記録が残る1972年以降最長の2時間54分間にわたった。小野寺五典・予算委員長(自民)の解任決議案を説明する場だが、国会混乱の発端は裏金問題にあるとして、裏金作りに関わった自民議員を一人ずつ読み上げて指弾した。

 自民の強行に対し、野党はそろって批判した。日本維新の会の馬場伸幸代表は「原因は与党にある」と指摘。国民民主党の玉木雄一郎代表も「上半身は謝っているけれど、下半身は蹴飛ばしているような対応だ」と首相の姿勢を批判した。

 ただ、この日深夜、立憲は態…

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この記事を書いた人
三輪さち子
政治部次長
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政治とジェンダー、国内政治、安全保障
政治資金問題

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