群馬テレビが社長を解職「不信感与えた」 労組が不当労働行為を訴え

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杉浦達朗

 労働組合から武井和夫社長(76)の不当労働行為を訴えられていた群馬テレビ(前橋市)は22日、武井社長を解職し、後任に専務の中川伸一郎氏(62)をあてる人事を発表した。同日の定時取締役会で武井氏の解職決議案が過半数の賛成で承認されたという。武井氏の任期は来年6月までで、異例の社長交代となった。

 武井氏は、過度な人事異動や団体交渉に不誠実な対応をしたなどとして、10月に群テレの労組から県労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てられていた。労組は、武井氏が「スポンサーではない自治体や企業に取材にいく必要はない」「ニュースなんか一つも流さなくていい」などと発言したとも主張していた。

 新社長の中川氏は1986年に群テレに入社し、報道や編成部門の要職を歴任してきた。初の生え抜き社長となる。

 中川氏は22日に出したコメントで、武井氏の経営手法や発言が広く報道されたことを挙げ、「報道機関として不信感を与え、多大な心配と混乱、ご迷惑をおかけした」と陳謝。そのうえで「この状況を改善し、県域放送局としてあるべき姿を回復させるため、前社長解職に至った」と経緯を説明し、「報道機関として信頼を取り戻したい」とした。

群馬銀行出身者が社長を歴任

 群テレでは開局以来、大株主…

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