暴徒化した浦和レッズのサポーター 「悪人が集まった」ではない心理
9日に決勝があったサッカー天皇杯。今大会では、J1浦和レッズの一部サポーターが相手サポーターなどにスタジアムで暴力行為に及んだ。
日本サッカー協会は、違反行為を繰り返す浦和サポーターについて、「改善を見せるどころか集団的に暴徒化するという暴挙にまで至っている」と断じ、浦和の次大会の参加資格を剝奪(はくだつ)した。
なぜ浦和サポーターは何度も問題を起こすのか。どうしたら改善できるのか。集団心理に詳しい社会心理学者の縄田健悟さんに聞いた。
ゴミ拾う日本代表サポーターとの違いは
群れて暴れる群衆は、現在の日本において社会課題の一つだと言えます。スポーツのファンに限らず、ハロウィーンの日に東京・渋谷で若者たちがトラブルを起こす事案もそうです。
人は集団のなかでは個性が埋没して、匿名性が高まり、理性のハードルが下がって悪いことをしてしまう――。社会心理学ではかつてそのように考えられていましたが、最近の研究は異なります。人はその集団の持つ価値観や規範に同調するのだ、と言われています。
サッカーで言うと、そのサポ…
- 【視点】
暴力をしていた部活顧問が、その地域のコーチたちがみんなやっていたから殴ったと取材で話してくれました。暴力根絶宣言がなされて数年後のことです。先輩教員の指導を見て殴れば強くなるんだと考え見倣ったそうです。このことは「もともと暴力的ではない人た
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