自民党の「清和政策研究会」(安倍派)の政治資金パーティーをめぐる問題で、岸田文雄首相は安倍派所属の閣僚、副大臣、大臣政務官の政務三役を全員交代させる意向を固めた。裏金作りが組織的に行われていた疑いを踏まえ、同派幹部にとどまらず、交代の対象を広げる。政権幹部が明らかにした。
首相は、裏金を受け取った疑惑が浮上している安倍派幹部の松野博一官房長官、西村康稔経済産業相の閣僚2人を更迭する意向をすでに固めている。加えて、鈴木淳司総務相と宮下一郎農林水産相も交代させる。鈴木、宮下の両氏は、裏金のキックバック(還流)の受け取りを否定している。
同派所属の政務三役はこれら4人の閣僚のほか、副大臣5人、大臣政務官6人の計15人に上る。最大派閥・安倍派を政務三役から軒並み外す方針になったことで、首相が近く踏み切る人事は大規模となる。
同派の裏金疑惑は、幹部のみ…