2025年開催の大阪・関西万博の目玉となるのが「空飛ぶクルマ」だ。地元では会場で「どんどん飛ばす」光景に期待が集まるが、実現に向けて「視界」が開けているとは言いがたい。

 「おすすめの展示はあんの?」。お笑いコンビ銀シャリの橋本直(なお)さんが聞くと、相方の鰻(うなぎ)和弘さんが応じた。「空飛ぶクルマや。ホンマにあんねん」「妄想やないねんで。これが未来やねん。それが万博やで」

 日本国際博覧会協会(万博協会)が10月19日に公開した5分余りのPR動画。万博の魅力を漫才で紹介する2人の背後には、4機の空飛ぶクルマが飛び交うアニメーションが流れる。

 25年以降の未来を感じさせる「実証」の場――。協会は今回の万博をそう位置づけ、空飛ぶクルマを未来の移動手段として披露する計画だ。「万博の目玉のひとつ」(岡田直樹・前万博相)と言い続けてきた。

 空飛ぶクルマとは、eVTOL(イーブイトール)(電動垂直離着陸機)と呼ばれる乗りものだ。電動で垂直に離着陸できるのが特徴で、ドローンに近い形のものから固定翼を持つ飛行機に近いものまで、様々なタイプの開発が進んでいる。

 滑走路が不要で、ヘリコプター…

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