イスラエル軍による絶え間ない空爆にさらされるパレスチナ自治区ガザ地区で3日、救急車の車列が狙われた。イスラエル軍は「テロリストが利用していた」としてイスラム組織ハマスが標的だったと主張。だが、患者や避難民が身を寄せる病院の前で起こった惨劇に、ガザの人々は怒りに身を震わせている。

 赤色灯が点滅したままの救急車。タイヤはパンクし、バンパーは壊れ、その白い車体には鮮血が飛び散っている。ガザで医療支援活動を担うパレスチナ赤新月社がX(旧ツイッター)に投稿した写真には、空爆の惨状が写っている。

 ロイター通信が配信した現場とみられる映像には、サイレンが鳴り響く中、倒れる負傷者を前に両手で頭を抱えて叫ぶ人らの姿や、走って逃げる子どもたちの姿がある。地面に横たわり、一切身動きをしていない人もいる。負傷者が運ばれた病院内とみられる映像には、顔を引きつらせて今にも泣き出しそうな小学生くらいの男の子や、「神よ!」と叫んで天を仰ぐ男性がいる。一方、「道を開けて」という冷静な声とともに、壊れた救急車の部品を淡々と運び出す救急隊員もいる。

 中東の衛星テレビ局アルジャジ…

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