聞き手・ロンドン=藤原学思
故ジャニー喜多川氏による性加害について、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子氏らが会見で謝罪しました。今年3月に喜多川氏の疑惑を詳しく伝え、社会に大きなうねりを生み出したのは、英公共放送BBCのドキュメンタリー番組でした。藤島氏らの会見直後、ロンドンのBBC本社で、番組制作に携わったモビーン・アザー記者に取材しました。
疑惑を追いかけた記者の目に、この問題はどう映っているのか。2回にわけてお伝えするインタビューの後半を紹介します。
――ジャニーズ事務所は、「ジャニーズ」という名前を変えるつもりは現段階ではないようです。社名を変えるべきだと思いますか。
絶対に変えるべきです。考えてみてください。もしあなたが虐待のサバイバー(被害を受けた生存者)で、タレントたちが「ジャニーズ」として成功する姿をテレビで見たとしたら、どう思いますか。極めて侮辱的です。会社の名前とロゴを変えるというのは、常識的なことであり、出発点でしょう。
番組制作の過程で、事務所に入…