第105回全国高校野球選手権記念大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)第13日の21日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で準決勝があり、仙台育英(宮城)と慶応(神奈川)が決勝に進んだ。

 昨夏、初優勝した仙台育英には第87回大会(2005年)の駒大苫小牧(南北海道)以来、史上7校目の大会2連覇が、慶応には第2回大会(1916年)以来、107年ぶり2度目の優勝がそれぞれかかる。

 これまでの優勝の最長ブランクは第44回大会(62年)を制し、第98回大会(2016年)で2度目の頂点に立った作新学院(栃木)の54年ぶり。

 22日は休養日となり、決勝は23日午後2時開始予定。

 仙台育英は神村学園(鹿児島)を6―2で破った。三回に勝ち越し、高橋煌稀から湯田統真の継投で逃げ切った。神村学園は鹿児島勢として第76回大会(1994年)で準優勝した樟南以来の決勝進出はかなわなかった。

 準優勝した第6回大会(20年)以来、103年ぶりに準決勝に進んだ慶応は、土浦日大(茨城)に2―0で勝った。二回に小宅(おやけ)雅己の適時二塁打で先行し、六回は大村昊澄(そらと)の適時打で加点した。小宅は完封した。

 土浦日大は茨城勢として第85回大会(03年)で優勝した常総学院以来の決勝進出には届かなかった。

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 仙台育英 1905年創立の私立共学校。野球部は30年に創部。全国選手権初出場は63年の第45回。第71回(89年)と第97回(2015年)に準優勝し、昨夏の第104回で東北勢初の全国制覇。須江航監督(40)は18年就任。卒業生にソフトバンクの上林誠知や元ヤクルトの由規ら。陸上部やラグビー部も強豪。

 慶応 明治時代に発足した慶応普通部が前身の私立男子校。野球部は1888年に創部し、全国選手権初出場の第2回(1916年)で優勝。2008年と18年の記念大会を除くと、神奈川大会を制したのは1962年以来61年ぶり。森林貴彦監督(50)は2015年就任。卒業生にソフトバンクの柳町達(たつる)や元西武の佐藤友亮ら。

全国選手権大会での連覇

第7、8回(1921、22年) 和歌山中(現桐蔭)

第15、16回(29、30年) 広島商

第17~19回(31~33年) 中京商(現中京大中京、愛知)

第25、26回(39、40年) 海草中(現向陽、和歌山)

第29、30回(47、48年) 小倉中(48年は小倉、福岡)

第86、87回(2004、05年) 駒大苫小牧(南北海道)