SNSに何か期待はもうできない? 社会学者が見たツイッター改めX
聞き手・加藤勇介
ツイッターの名前が「X」に変わり、おなじみだった青い鳥もいなくなってしまった。SNSの代表格で、とりわけ日本で愛されたツイッターとはいったい何だったのか。「カーニヴァル化する社会」「ウェブ社会のゆくえ」などの著書がある関西学院大学の鈴木謙介准教授(理論社会学)に聞いた。
「ツイッターの声こそ世論を反映」しぼんだ論調
――今回の名称変更で、ツイッター改めXはこれからどうなると思いますか。
「個人的には見るだけのメディアなので感傷的な気持ちはないですが、サービスの今後としては不透明度が高まりました。今すぐ潰れるということは考えにくいですが、同じような競合サービスが出てくれば一気にそちらに流れる素地が出てきています。現状維持か、急に廃れるか、どちらになってもおかしくない状況になっています」
――ツイッターの競合SNSとして少し前に「マストドン」が話題になり、最近は「スレッズ」も登場しましたが、まだツイッターが揺らぐような状況にはなっていません。
「メタ(旧フェイスブック)…