日本語オンライン学習が外国人に人気 各国から参入、教室不足補うか

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河崎優子
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 日本で働く外国人が増える一方で、日本語が学べる場所は限られている。そこで一役買っているのが、オンライン学習だ。

「私の住む田舎には、日本語の教室も学校もないから、アプリで勉強している」

 鹿児島県志布志市にある茶の生産・販売会社で働く米国出身のカイル・ケットナーさん(36)は、こう話す。日本人の女性と結婚し、9年前から同市に住んでいる。

 本を使って自主学習していたが、途中で挫折した。昨年から無料の語学アプリ「デュオリンゴ」(本社・米国)を使い始めた。英語の文章から、日本語の単語を並び替えて完成させたり、日本語を聞いて英単語を並べ替えたりする度に、まだ知らなかった言葉と出会う。

 「本と違ってゲーム感覚でできるから、楽しくて長続きする」。仕事の休み時間や空き時間に週に5日ほど使っているという。

 デュオリンゴは、仕事で使えるレベルまで語学力を上げることを目指している。アプリの日本語学習者はフィリピンや中国をはじめ、世界に1700万人以上。学習支援のために使う人が16%、キャリアアップのために使う人が6%だという。

 カントリーマネジャーの水谷翔さんは「語学ができることで、新しい仕事に就けて年収も上がる。そのための教育機会を世界中の人に無料で提供することにこだわっている」と話す。

日本語能力試験の準備アプリも

 このほかにも、様々な会社が…

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    菊間千乃
    (弁護士)
    2023年8月15日8時0分 投稿
    【視点】

    デュオリンゴ、私も利用してます。毎日続けられる工夫がたくさんあります。日本語は文法も発音も難しいと思いますが、きれいな日本語をお話になる外国人の方、増えてますよね。コンビニで丁寧な日本語で対応してくださる外国人の店員さんにお会いすると、自分

    …続きを読む
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    田中宝紀
    (NPO法人青少年自立援助センター)
    2023年8月15日10時34分 投稿
    【視点】

    日本語教育、特に日本人の配偶者や家族滞在、定住といった、いわゆる「身分に基づく在留」として日本に定住している方(「生活者」と呼ばれています)を対象としたものは、公教育の中での体制整備が進む子ども以上に不十分な状況が続いているので、こうしたオ

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