藤井聡太新名人「王座戦に挑戦、まだ長い道のり」 藤井荘で一問一答

有料記事

北野新太
[PR]

 将棋の藤井聡太新名人(20)が2日午前、史上最年少での名人獲得から一夜が明けの会見に臨んだ。史上2人目の七冠も達成した第81期名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)第5局の舞台となった長野県高山村の「緑霞山宿(りょっかさんしゅく) 藤井荘」で穏やかに喜びを語った。

 ――一夜明けた今、どんな気持ちでしょうか。

 「先ほど、名人という肩書で色紙に揮毫(きごう)したのですが、やはり全くこれまでと違った緊張感があり、改めて獲得の実感がありました」

 ――名人獲得後に「重みを感じる」「名人にふさわしい将棋を」という言葉がありましたが、どんな重みで、ふさわしい将棋とはどんな将棋と思っているのでしょうか。

 「名人は前の時代から続く称号ですし、その道で頂点に立つ人という意味合いもあるので、やはり重いものなのかなと思っています。昨日、ふさわしい将棋を指したいと申し上げましたが、急に自分の将棋を変えられるということではないので、少しでも技術を高めて、より面白い将棋を指せるよう努めていきたいと思っています」

 ――持ち時間各9時間(全棋戦最長)の名人戦は初めてでしたが、体験しての実感を教えてください。

 「指していて非常に充実感がありましたし、体力的にも特に問題はなかったと思っています。ただ、今回のシリーズは序盤から構想力が問われる将棋が多く、どういう方針で指すかは時間を使っても分からないことがあったので、課題だったと思っています」

 ――相手の考慮時間も一生懸命に考えるのか、それとも自分の手番よりはリラックスする感じなんでしょうか。

 「もちろん局面によりますけど、相手の考慮時間は自分の手番と比べると少し頭を休めているところはあります。相手の候補手が少なければ読みを深めやすいですが、候補手が多いとなかなか難しい。ある程度はもちろん考えるんですけど、突き詰めてという感じより、少しリフレッシュしてという感じが多いです」

 ――昨夜は何時に就寝し、今朝は何時に起床したのでしょう。

 「昨日は部屋に戻った後に少し対局を振り返ってから、12時ごろに寝て、6時ごろに起きました」

 ――ご家族や師匠と何かやりとりは。

 「師匠からメールで『おめで…

この記事は有料記事です。残り1470文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら