難関目指す中高生に無料塾 東京・足立や都立高 識者「公平性大事」

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本間ほのみ
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 難関の高校大学を目指す中高生を行政が支援する動きが、東京都内を中心に広がっている。無料塾を設け、経済的に塾に通えない生徒たちの受験を支える。(本間ほのみ)

 4月1日夕。今年で12年目を迎える東京都足立区の無料塾「足立はばたき塾」が始まった。講師が「まずは英語で自己紹介しよう」と呼びかけると、生徒らは向かい合い、「My name is……」と少し照れながらもすらすらと話し始めた。

 無料塾は、区が2012年度に始めた。経済的な理由などで民間塾に通えないが、成績上位で学習意欲が高く、難関高への進学を目指す区内の中3(定員100人)が対象だ。受験までの1年間、原則、毎週土曜に実施。運営はZ会グループの「エデュケーショナルネットワーク」(千代田区)が受託する。入塾には所得審査や学力診断テストによる選抜がある。

高校生版の無料塾もスタート、難関大目指す 

 今年度からは、高校生版はばたき塾として「足立ミライゼミ」を開設する。経済的に民間塾に通えない区内の高校1年25人程度が対象で、3年間で難関大を目指す。申し込みは5月15日~6月8日。7月から毎週火曜に授業が始まる。所得や学力による審査がある。

 担当者は「義務教育ではない高校生への支援はこれまで手薄だった。自分の力ではどうにもならない環境に置かれている生徒もいる。頑張りたい高校生を支援したい」と話す。「地域で子どもを支え、将来のリーダーを育てたい」と意気込む。

記事後半には、中高生への学習支援を行う認定NPO法人「キッズドア」(東京)の渡辺由美子理事長のインタビューがあります。

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 なぜ成績上位層が対象なのか…

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