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人事介入問題 元次官「日航・ANAも了解」と空港施設会社に説明

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畑宗太郎 柴田秀並 編集委員・伊藤嘉孝
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 国土交通省の元事務次官で東京地下鉄(東京メトロ)の現会長、本田勝氏(69)が、東証プライム上場の「空港施設」(東京都)に対し、国交省OBの副社長を社長にするよう求めていた問題で、本田氏が面会の際、同社の主要株主である日本航空(JAL)とANAホールディングス(HD)の「了解を得た」と告げていたことがわかった。空港施設社の社長と会長は両社の出身。業界の事情をよく知る本田氏が、両社の名を挙げて要求の実現を迫っていた形だ。

 本田氏は昨年12月13日に空港施設社を訪れ、同社首脳に対し、元国交省東京航空局長で同社副社長の山口勝弘氏(63)を、今年6月に予定される人事で社長にするよう要求したことが明らかになっている。

 複数の関係者や会社側の記録によると、本田氏は面会の際、JALの赤坂祐二社長とANAHDの片野坂真哉会長のもとを訪れ、相談したと説明。「国交省の出身者を社長にさせていただきたいということで了解をいただいた」と発言した。

 JALとANAHDからは副社長を出す案で行くことになったとも話し、山口氏が社長になれば「国交省としてあらゆる形でサポートする」と語っていた。

 本田氏は取材に、JALとANAHD両社とのやり取りについて「いろんな立場の人が絡むのでノーコメント」「かちっと協定で合意を結んでという話ではない」などと述べた。

ANAHD会長「了解を得ているという言い方は失礼」

 JALの赤坂社長は広報を通じて「本田氏とは過去に何度か会ったことはある」とだけ回答。ANAHDの片野坂会長は「本田氏の訪問を受けることはある」とした上で、空港施設社の人事について「話すことはありえない。私に権限はない。了解を得ているという言い方は失礼だ」と述べた。

 JALとANAHDは、空港…

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