栗山監督、長靴と軽トラで地元に凱旋 世界一を報告「夢はかなう」

能田英二
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 ワールド・ベースボール・クラシック野球日本代表侍ジャパン)を優勝に導いた栗山英樹監督が30日、住まいのある北海道栗山町の役場を訪れ、町民たちの祝福を受けた。

 栗山町は札幌市から東へ車で約1時間ほど。栗山監督は東京出身だが、同じ名前という縁で1999年に町の観光大使に。その後町に居を構え、私費を投じて2002年、緑豊かな野球場を備えた「栗の樹ファーム」を開いた。米国映画「フィールド・オブ・ドリームス」に登場するトウモロコシ畑につくった野球場に憧れ、自然豊かな場所に球場をつくる夢があったからだ。球場では野球大会や教室も開かれる。そんな活動が日本ハムの目に留まり、12年から10シーズン、同球団監督を務め、12年にリーグ優勝、16年に日本一に。退任した21年末に侍ジャパン監督に就任した。

 約2カ月ぶりに町に帰ってきた栗山監督が「普段着」のジャージーと長靴姿で軽トラックを運転して町民の前に姿を見せると、野球少年たちが拍手で出迎えた。栗山監督は「選手が世界一になりたいと思う姿に感動した。栗山の子どもたちが、時間がかかっても夢は必ずかなうんだと感じられる、そんな姿を選手たちが見せてくれた」と話した。

 優勝の場面についても言及し、「監督になったとき、最後の優勝のシーンはダルビッシュ大谷翔平というのがイメージにあった。みなさんに見ていただきたい野球をやって、勝ちきったことがすごくうれしい」。

 栗山監督はすでに退任の意向を示しており、「栗山町に住んでいなければ、ファイターズ、ジャパンの監督就任もなかった。町への感謝はすごくある」と話し、今後は町民に恩返しをしながら、新たな夢に向かいたいという。同席した佐々木学町長は、町内で栗山監督の優勝パレードを実施し、町民栄誉賞を贈る考えを表明した。(能田英二)

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