首相「高市氏は真摯に説明を」 放送法文書「捏造」めぐる認識の相違

有料記事岸田政権放送法めぐる総務省文書問題

安倍龍太郎
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 岸田文雄首相は27日の参院本会議で、放送法をめぐる行政文書を捏造(ねつぞう)と主張する高市早苗経済安全保障担当相の罷免(ひめん)を野党が求めたことに対し、「罷免する理由はない」と否定した。「引き続き国会審議に真摯(しんし)に対応し、丁寧に説明してもらいたい」と語った。

 立憲民主党の森本真治氏が「高市大臣が国会で虚偽答弁を述べ、かつての部下たちが捏造という刑法犯罪、国家公務員法違反を犯したと主張している」などとし、首相の任命責任を問うたことに答えた。

 総務省は22日に文書の調査結果をまとめた。2015年2月13日付で記された放送法の政治的公平性をめぐる高市氏へのレク(説明)について、複数の総務官僚の聞き取りから「行われた可能性が高い」と結論づけた。高市氏は文書が事実であれば、議員辞職も辞さない考えを示している。

 立憲の石橋通宏氏は27日の参院予算委員会で首相に対し、調査結果を踏まえ「捏造はなかったと結論づけるのが自然だ」と重ねて質問した。首相は、同省の調査結果では関係者の認識が一致していないと指摘。「大臣として真摯に説明してもらうことが必要だ」と繰り返した。

 また文書には、安倍政権当時…

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放送法めぐる総務省文書問題

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