キトラ古墳壁画で十二支像「辰・巳・申」を確認 服や舌先もはっきり

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清水謙司
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 奈良県明日香村キトラ古墳特別史跡、7世紀末~8世紀初め)の極彩色壁画(国宝)に、十二支像の「辰(たつ)・巳(み)・申(さる)」の図像が描かれていたことが、科学的な調査で確実になった。文化庁が23日に東京都内で開いた「古墳壁画の保存活用に関する検討会」で報告された。

 十二支像は頭は獣、体は人の「獣頭人身」の姿が特徴で、東西南北の壁面に中国古代思想の方角の守護神・四神とともに、各3体ずつ描かれていたとされる。絵が描かれた漆喰(しっくい)が失われた場所や、泥に覆われて肉眼では見えない場所があり、12体中、寅(とら)や午(うま)など6体しか確認できていなかった。

 検討会の調査チームは今年2…

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    今井邦彦
    (朝日新聞記者=歴史、考古学)
    2023年3月23日18時11分 投稿
    【解説】

     奈良県明日香村のキトラ古墳で、最初に極彩色壁画の存在が確認されたのは1983年。それからちょうど40年となる今年、新たな壁画の存在が、最新の科学的手法で確認されました。驚きの発見です。  キトラ古墳の四方の壁には、中国で四方をつかさ

    …続きを読む