大成建設、札幌の建設中ビルで施工不良 虚偽報告も 役員2人辞任へ

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高橋豪
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 ゼネコン大手の大成建設は16日、札幌市で建設中の高層ビル工事について、鉄骨の柱や梁(はり)などで施工不良があったと発表した。現場の担当者が工事監理者の設計会社に虚偽の報告をしていた。法令の基準を満たさなくなるため、取り壊して建て直す。役員2人が責任をとって辞任する。

 施工不良があったのは、同市中央区でNTT都市開発が発注した高層ビル(地上26階、地下2階)で、店舗やオフィス、外資系の高級ホテルが入る計画だ。

 発注したNTT都市開発の社員が1月5日、現場で使われていたボルトのサイズが規定と異なっているのを見つけた。大成建設が調べたところ、鉄骨の柱や梁など70カ所の傾きと、床などに使うコンクリート245カ所の厚みが、規定から平均数ミリずれていたという。

 大成建設で品質管理を担う社員が、実際に測った数値と異なる数値を、工事監理者の設計会社に報告していた。同社は理由について「社員が他の工程との調整で工期が遅れることを恐れ、数ミリ程度の精度不良なら品質上問題ないと考えた」とする。上司の確認が徹底されていなかったと説明し、「組織的な関与はない」としている。

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 工事は全体の2割まで進んで…

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