室伏長官、上村氏が語るスポーツ産業の展望 知事と対談

遠藤和希
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 長野県内のスポーツ産業の展望について、スポーツ庁長官の室伏広治氏と長野五輪フリースタイルスキー・モーグル日本代表の上村愛子氏、阿部守一知事とが語り合う催しが6日、長野市善光寺大勧進で開かれた。3氏は長野五輪25年の節目に、スポーツを産業創出や地域活性化にどう生かすのか、それぞれの立場から意見を交わした。

 催しは、県内のチームや団体とベンチャー企業などがスポーツ産業の成長促進に取り組んだ実証実験「INNOVATION LEAGUE SPORTS BUSINESS BUILD 2022」の成果報告会の一環として開かれた。一般社団法人「長野ITコラボレーションプラットフォーム」の主催で、長野朝日放送が共催した。

 催しで室伏長官は、「コロナ禍でスポーツにも経済的なダメージがあり、運動会からトップ選手まで影響を受けた」と指摘する一方、活性化に向けて「長野五輪25周年という年で、長野が一丸となる年」と地元への期待を語った。また、「金メダリストも長野という素晴らしい土地で生まれ、次世代にそれを渡していこうという気持ちがある。観光もますます伸びていく」とも話した。

 白馬高校出身の上村氏は選手の目線から「1998年の長野五輪を見ていた子が、北京、平昌の五輪で活躍するのを見てきた」と話した。今後の選手育成に向け、「若いころからどんなパフォーマンスを発揮すれば世界と戦えるのかを見てもらうことが大切」と世界大会誘致の必要性を指摘。また、昨年11月に自身でイラストもてがけた絵本「ゆきゆきだいすき」を出版した話も披露した。

 阿部知事は「オリンピック、パラリンピックの施設、レガシーを生かすことが重要。行政、市民だけではなく、企業のみなさんとどう生かしていくのか知恵を出し合う」と話した。その上で、「地域を活性化するプロスポーツチームのみなさんと課題を共有して、スポーツで、観光で人を引きつける長野県にしていく」との決意を語った。(遠藤和希)

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