北九州空港の滑走路3千メートル延伸計画、事業化に向け前進

椎木慎太郎
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 国土交通省は28日、北九州空港の滑走路を現在の2500メートルから3千メートルに延伸する事業について、新規事業として新年度予算案に盛り込むための大詰めの手続きとなる「新規事業採択時評価」を始めたと発表した。北九州市の武内和久市長は記者団に「アジアの物流拠点化をめざす北九州空港にとって大きな前進で、非常に明るいニュースだ」と話した。

 国交省は、同市や福岡県に事業に関する負担などについて意見聴取を始めた。今後、県や有識者らからなる第三者委員会を開いて意見を聞くなどして、評価結果をとりまとめる。

 市や県は「市物流拠点構想」を掲げている。国と県、市などでつくる協議会はこれまで、滑走路を延伸する事業について、整備期間を約4年、事業費を約130億円と見込む計画案をまとめた。

 市空港企画課によると、北九州空港の国際貨物取扱量は増加傾向にあり、2021年度まで4年連続で過去最多を更新している。滑走路が3千メートルに延びれば、欧州や北米などへの長距離飛行ができる大型貨物輸送機の運航が可能になり、さらなる需要の拡大が見込まれる。市が掲げてきた北九州空港の物流拠点化へ大きく前進することになる。

 国は滑走路延伸の事業化に向けて、20年度からは環境影響評価環境アセスメント)も進めている。(椎木慎太郎)

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