影落とした自民「分裂」 県連内に確執、支持真っ二つ 北九州市長選

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城真弓 遠山武
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 4期16年に及んだ北橋健治市長(69)の路線を継承するか、刷新するかが問われた5日の北九州市長選は、「刷新」を訴えた元厚生労働省官僚の武内和久氏(51)が、北橋氏の「後継候補」の津森洋介氏(47)を破り、初当選した。市民は、既存政党が相乗りする継続ではなく、新たな変化を求めた形だ。

 武内氏は5日夜、当選を確実にすると「北九州市が動きました」と喜びを爆発させた。続けて、「私たちが力を合わせれば、北九州市は必ず何でもできる。それを証明した夜になった」と述べた。

 選挙戦では、北橋氏や既存政党、組織・団体がこぞって津森氏を支援するなか、「聖域なき改革」を掲げて北橋市政の刷新を主張し、「しがらみのなさ」も前面に押し出した。

 選挙中は、支援する市議が「コタツトーク」と題して政策をネット中継するなどSNSを駆使。女性や若者がボランティアで選挙を手伝うなど、「草の根」選挙を展開した。

 自民党が事実上の分裂選挙に陥ったことも勝因となった。

 現職の北橋氏が「市議会の主…

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