産休中「休まなかった」私、実はやらかした? 首相批判にモジモジ

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富永京子のモジモジ系時評

社会学者で立命館大准教授の富永京子さんが、ポップカルチャーや身の回りの出来事から社会と人間についてつづるコラムです。

 参院本会議において、岸田文雄首相が産休・育休中のリスキリング(学び直し)を後押しすると答弁し、新聞記事やインターネットで批判が噴出した。育児や出産という重労働で大変な中、さらにキャリア形成のために何かを学ぶなんてことは相当難しいわけで、答弁への批判は理解できる。しかし、自分自身の産休中の行いを考えると、とても批判する資格があるとは思えず、例によってモジモジしている。

 私が産休中にやったことは、研究資金の獲得である。出産直後となる今年度、私の研究室は過去最高額の研究費を調達した。何名かのスタッフを雇用できる程度の額で、人文社会科学系の若手が単年度で調達する金額としては多い方だが、多くは産休中に調達したものだ。

 産休に入る前に何より不安だ…

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    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2023年2月5日9時46分 投稿
    【視点】

    やれる人はやるし、やれない人はやらないでいいと思います。モジモジする必要はないですよ。置かれた環境や職種、能力、気力の違いはあるし、産休中にリスキリングできる人は素晴らしいと思います。前提として、後になって総理が釈明したように「ライフステー

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