リニア新幹線の大深度工事、3月末までに調査開始 川崎・町田で掘削

小川崇
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 リニア中央新幹線の建設を進めるJR東海が、深さ40メートル以上の大深度地下にトンネル工事区間がある東京都町田市川崎市で、調査のための掘削作業を3月末までに始めることが分かった。大型掘削機を用い、半年ほどかけて影響を調べる。

 同社が取材に明らかにした。町田市と川崎市の麻生、宮前両区の計3カ所で地下約70~95メートルを150~350メートルほど掘り、地盤や地上の構造物への影響を調べる。調査結果は周辺住民に報告し、安全性が確認されれば、本格的に掘り進めるという。

 大深度地下でのトンネル掘削を巡っては、2020年に東京外郭環状道路の工事の影響による道路陥没事故が東京都調布市で発生。これを受けてJR東海は、住民の懸念払拭(ふっしょく)を目的に、同じ大深度地下工事を予定する町田、川崎両市で説明会を開き、調査のための掘削を予定している。リニア中央新幹線では、品川―名古屋間の286キロのうち都内、川崎市内、名古屋市内などに計約50キロの大深度地下工事区間があるという。

 また同社は、設備の不具合で中断した品川区内での調査のための掘削も、今年前半に再開する予定。(小川崇)

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