杉田水脈政務官を交代させる方針 相次ぐ差別発言への追及かわす狙い

岸田政権

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 岸田文雄首相は26日、相次ぐ差別発言が問題となっている杉田水脈・総務政務官を交代させる方向で調整に入った。複数の政権幹部が明らかにした。野党や性的少数者らでつくる団体などが杉田氏の更迭を要求しており、来年1月の通常国会で引き続き追及されるのを避けるのがねらい。

 杉田氏は2014年の衆院本会議で「男女平等は絶対に実現しえない、反道徳の妄想だ」、同年の国会質問では「女性差別は存在していない」と発言した。これについて杉田氏は11月30日の参院予算委員会で「日本には命に関わるひどい女性差別は存在しないという趣旨だ」と説明した。

 また、過去には月刊誌への寄稿やブログで「LGBTには生産性がない」「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」などと書いたことも問題視された。松本剛明総務相は12月2日、発言の撤回と謝罪を指示し、杉田氏は同日の参院予算委で、「内閣の一員としてそれ(総務相の指示)に従い、傷つかれた方々に謝罪し、そうした表現を取り消す」と述べた。だが、それらが差別発言かどうかを問われると、「しっかり精査して対応したい」と述べるにとどめた。

 首相は2日の委員会で杉田氏の進退について、「内閣の一員としての意識を改めて持ってもらったと受け止めている。引き続きその職責を果たしてもらいたい」と述べ、更迭しない考えを示していた。

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