実家が空き家に、どうする? 家財整理に罪悪感、先送りしていると…

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片田貴也
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 実家が空き家となったまま、処分を先送りしてしまうケースが増えています。

 背景には、家財整理の煩雑さや、家族の思い出を処分することへの心理的ハードルなど、別の課題があることが見えてきました。

 ただ、先送りしていると、さらに処分が難しくなることも。専門家は、「就職や結婚などで、実家に戻らないと決めた時から考え始める必要がある」と指摘します。

 では、どうすれば。実家の処分に苦労した女性のケースをもとに、空き家管理のポイントなどを専門家らに聞きました。

 千葉の実家をどうしようか――。

 茨城県つくば市の50代女性が頭を悩ませるようになったのは、2年前のことだ。

 父親が他界。残された母親が一人暮らしを続けるのが難しく、高齢者施設で生活することになった。施設探しと同時に、女性にふりかかったのは空き家問題だった。

 女性は、父親が生前、岩手県内の祖父母の空き家の管理に苦労していたのを間近で見ていた。

 「残しておけば固定資産税や庭木などの管理費、定期的に換気をしに行く手間や交通費など負担が大きい。早めに処分したいと思った」と振り返る。

 でも、処分は簡単ではない。親の意向もある。

 高齢者施設への入所が決まった当初、母親は実家にある家財へのこだわりが強く、残してほしいとの気持ちがあった。母はすぐに納得してくれないだろう。「処分まで10年はかかることを覚悟した」という。

記事の後半では、実家の空き家問題を先送りしてしまう背景や、空き家の処分に向けたポイントを専門家への取材から紹介します。

 だが、女性の弟が説得を続け…

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