まるでラピュタの世界 鋸山の「地獄のぞき」、断崖絶壁で救助訓練
千葉県富津市と鋸南町の境にある鋸山(のこぎりやま)で18日、市消防本部と安房郡市消防本部の救助隊員ら約20人が「地獄のぞき」として有名な観光スポットの展望台の横にある約60メートルの絶壁で、降下と引き揚げの訓練をした。
隊員たちは手すりを乗り越え、断崖を事もなげにスルスルと降りていった。時間は2分ほどで、見守った観光客は「信じられない」「怖くないのかしら」と驚いていた。これまでは20メートルほどの崖で訓練をしていたが、実際は数十メートルを降下することもあり、今回の崖を選んだ。
鋸山は房州石の石切り場だったため、至る所に石がむき出しになっている。その風景がジブリ映画「天空の城ラピュタ」の世界観や風景に似ていると評判で、ファンが集まる。「地獄のぞき」や高さ100メートルの断崖絶壁「ラピュタの壁」が人気だ。
標高はわずか329メートルでも、登山やハイキングで遭難したり道に迷ったりする人が多い。登山道以外に石切りで使った道が意外に複雑なためだ。登山道から外れた「ラピュタの世界」を見ようと、安易な気持ちで山に入る人が増えた。死亡事故や行方不明者も出ている。2017年には高齢の男女が崖下約30メートルの岩場に落ちて亡くなった。
魅力 登らずとも
房州石の石切り場だった鋸山…
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