性的マイノリティーへの差別的な内容を含む講演録が掲載された冊子が6月、自民党の国会議員が参加する会合で配られた。発行は神社本庁の関連団体「神道政治連盟」(神政連)と「神道政治連盟国会議員懇談会」。神政連に加盟する神社で働き、差別や偏見に苦しんできた当事者たちが意見書をまとめ、14日、ツイッターに投稿した。

 冊子は6月13日、東京都内のホテルで開かれた同懇談会の会合で配布された。弘前学院大学の楊尚眞(ヤンサンジン)教授の講演録が掲載され、「同性愛は心の中の問題であり、先天的なものではなく後天的な精神の障害、または依存症」「個人の強い意志によって依存症から抜け出すことは可能」などの記載があった。

 意見書の投稿は「神道LGBTQ+連絡会」とのアカウント名で行われた。とりまとめたのは関西在住の神社関係者。自らも自認する性が男性にも女性にも当てはまらない「ノンバイナリー」だ。冊子のことをネットニュースで知り、抗議の声をツイッターに書き込んだ。すると、同じく神社で働く当事者から共感のメッセージが届き、うち神職や神社職員ら神社関係者3人に冊子への考えを書いてもらったという。

「内部から声を上げなければ」

 「差別や偏見を流布してきたこ…

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