山口市の「まちじゅう図書館」、新たな参加店募る

大藤道矢
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 山口市立中央図書館は、気軽に本に親しむための「まちじゅう図書館」に新たに参加する事業者を募集している。街なかのカフェなどに蔵書を50~60冊提供し、「サテライトライブラリー」を開設してもらう取り組み。担当者は「本を起点ににぎわいをつくり出すため、協力してほしい」と呼び掛けている。

 2018年9月から始めたプロジェクト。現在は山口市内のカフェや美容院、車の販売店など15カ所で実施している。約2カ月に1度、図書館から無料で本を配達して入れ替える。本の貸し出しはしないが、店内で自由に読むことができる。同図書館の末永眞央主事は「普段の生活で本から離れている人に、図書館に来るきっかけにしてもらいたい」と話す。

 快適な読書環境を提供できること、年に1、2回、図書館でのワークショップを開催することなどが応募の条件だ。

 JR新山口駅近くの「Cafeはなめ」(同市小郡大正町)は19年から参加している。店内のテーブル席奥に本棚を設置。「日めくりパスタ」「世界一やさしい!アロマ図鑑」「アイスランド紀行ふたたび」など多様なジャンルの本が並ぶ。「図書館の本を、食事を待っている間に手に取ったり、コーヒーを飲みながら読んだりと、お客さんに喜んでもらえるのがうれしい」とオーナーの安田和子さん(57)。

 本を目当てに混雑するランチタイム後に来店し、ゆっくり読書をして過ごす人もいるという。「置いてある本からお客さんとのコミュニケーションが広がることも。いい企画だと思います」

 今年の募集は14日まで。12月上旬に地域バランスなどを考慮して、16事業者を選ぶ予定。

 11月27日まで「まちじゅう図書館シールラリー」も開催中。3店を回ってシールを集めると、先着150人にオリジナルパスケースが贈られる。問い合わせは同図書館(083・901・1040)、ウェブサイト(https://www.lib-yama.jp/machiju/別ウインドウで開きます)。(大藤道矢)

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