本物のメイドが案内する洋館 18世紀の「映え」が若者引きつける
大下美倫
おでかけ関西 ちょっとウラ話
白い壁に、じゅうたんがしかれた階段。2人の女子高生が、途中で立ち止まった。壁にかかった絵画を背景に、後ろ姿で次々とポーズをとる友人に、高い位置からもう一人がスマートフォンを向ける。「この辺りからでいいかな」「かばん持ったままがいいかも」
階段では見下ろすように後ろ姿を、トイレではアンティークの鏡越しに――。若者らが次々と訪れる洋館には撮影の定番スポットがいくつもあり、インスタグラムなどのSNSに多くの写真が投稿されている。
異人館街として知られる神戸・北野。息の切れる急坂を上った先にあるのが、イタリア館とも呼ばれるプラトン装飾美術館だ。
集めたのは異人館を手がけた人
鮮やかな水色の柵に囲われたひときわ目立つ洋館内は、18~19世紀を中心にした家具や調度品、美術品が所狭しと並ぶ。
1階にはロダンやミレーなど…