新人作家は電動自転車で駆け抜けた 書店への感謝を伝える旅路の先に

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興野優平
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 残暑厳しい9月、一人の新人小説家が自転車で広島県内の書店をめぐる「旅」に出た。訪れたその数82店。書店に感謝を伝えるために出発したが、旅路の先で気づいたこととは――。

 旅に出たのは、広島市出身の小説家、稲田幸久さん(38)。今年8月、デビュー作の歴史小説「駆ける 少年騎馬遊撃隊」(角川春樹事務所)が、県内の書店員で選ぶ「広島本大賞」を受賞した。

 小説の舞台は戦国時代。主人公の少年は故郷の村が野盗に襲撃され、家族を失ったあと、毛利家の勇将、吉川元春に拾われた。少年が特技の馬術に活路を見いだす姿が、それぞれの志を胸に戦う武将たちの群像とともに描かれている。昨年10月に刊行され、今夏には早くも続編「駆ける2 少年騎馬遊撃隊」(角川春樹事務所)が出版された。

 稲田さんは受賞が決定した直…

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