岸田文雄首相が、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への「調査」に向けた手続きを進める考えを表明した。旧統一教会との関係性を断ち切れず、内閣支持率の低迷が続く中、前例のない「報告徴収・質問権」の行使を検討することで指導力のアピールをもくろむ。だが、実際の行使に向けた課題は多い。

教団との接点次々 「踏み込み不足」の打開狙う

 旧統一教会問題の追及に野党が手ぐすねを引く17日の衆院予算委員会の直前に首相は動いた。永岡桂子文部科学相を首相官邸に呼び、「質問権」の行使に向け、手続きを進めるよう指示した。

 「多数の被害者が生じるとともに、救済が十分進んでいないことを政府として重く受けとめている」。その後の予算委で、首相はこう強調。教団に対し、「質問権」を行使し、実態解明を進めると力を込めた。

 なぜ、「質問権」の行使に踏み…

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