太陽の塔の初代「黄金の顔」 来夏から30年ぶり常設展示へ

新谷千布美
[PR]

 1970年の大阪万博で「太陽の塔」の頂に据えられた初代の「黄金の顔」が、来年8月から万博記念公園大阪府吹田市)に新設されるパビリオン内の壁面に取り付けて展示される見通しになった。現在の黄金の顔は2代目で、1992年に取り換えられて以来、常設で展示されるのは約30年ぶりとなる。

 新設されるパビリオンは現在、「EXPO’70パビリオン」(旧鉄鋼館)の隣に別館として建設中で、来年8月に開館予定。これに合わせ、初代の黄金の顔のほか、大阪万博当時に塔内部で展示されていた恐竜「トラコドン」の模型や、当時のパビリオンの模型も展示されるという。

 今回の展示は、2025年の大阪・関西万博に向けた機運を盛り上げる狙いもある。大阪府府民文化部の担当者は「眠っていた1970年万博のレガシー(遺産)をぜひ見に来てほしい」と話している。

 太陽の塔は、芸術家岡本太郎(1911~96)が制作。初代の黄金の顔は直径10・6メートルで、鋼板340枚を組み合わせ、表面に金色の特殊フィルムを貼っていた。その後、風雨で傷んだため、1992年度にステンレス鋼板製の2代目に取り換えた。初代は分解し、公園内の倉庫で保管。これまでに期間限定で公開されたことはあるが、いずれも横に倒して顔が上を向く状態で展示されていた。(新谷千布美)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら