寄宿舎 廃止計画停止求める陳情、継続審査に 県議会文教警察委員会

小野智美
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 知的障害の子が学ぶ那須(那須塩原市)、栃木(栃木市特別支援学校2校の寄宿舎を今年度末に廃止する県教育委員会に対し、那須の廃止計画の停止を求める保護者らの陳情について、29日の県議会文教警察委員会(石坂太委員長)は継続審査にすることを賛成多数で決めた。12月県議会で再度審査する。

 この日の委員会では、県教委の玉田敦子特別支援教育室長が陳情書について説明した。陳情書は計画停止の上、保護者や有識者を加えた検討組織をつくり、存続を含めた再検討を求めている。

 継続審査を切り出したのは佐藤良委員(とちぎ自民党)。「これまでの説明の仕方が不十分であったことは否定できない。保護者の意見を今まで以上に聞く必要がある」と述べた。木村好文委員(同)も「継続して、いっぺん現場に行って意見を聞く」と同意した。保母欽一郎委員(県民クラブ)も「委員会でこの問題を議論したこともなかったと思う。現場の声も調査したことがない。継続で関わろう」と賛同した。

 「採択すべきだ」と述べたのは山田美也子委員(民主市民クラブ)のみ。「白紙に戻し、県議会としてもきちんと向き合うべきだ」と主張した。

 陳情書を出した那須の寄宿舎生保護者会の前会長菊池忍さんは継続審査になったことについて「保護者の声を本当に聞いてもらえるのか。この懸念をぬぐいさる今後の進展を望みます」と語った。(小野智美)

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