「青ケ島のモーゼ」に学ぶ助け合い 選挙や電気が本土並みになるまで
勝又ひろし
太平洋に浮かぶ火山島・青ケ島(東京都)は18世紀末、度重なる噴火に見舞われた。1780(安永9)年から地震、噴火が始まり、死者も出て、耕作地が全滅した。
絶海の孤島・青ケ島。東京の都心からは約360キロの距離にあり、人口は約170人です。38年ぶりに島を訪れた記者が苦難の歴史を振り返りながら、島が徐々に発展していった様子を紹介します。
そして1785年4月、島にとどめを刺すような大噴火が起こる。
三百数十人の住民のうち200人あまりが八丈島からの救助船で脱出、逃げられなかった130~140人が死亡したとされる。青ケ島は無人島となった。
柳田国男がたたえた偉業
噴火がおさまった4年後。八丈島に避難した青ケ島の住民たちが帰還するための苦難の歴史が始まった。
先遣隊は何度も難破して多くの死者を出した。上陸できても島は野ネズミの天下で耕作どころではなく、青ケ島は再び無人島となる。
1817年、名主となった佐…
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら